『にぎわいNEWS vol.19』 特集『えんがわに集う赤池の縁♡えんがわが繋ぐたくさんの縁』はいかがでしたでしょうか?
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どこか懐かしさと温かさが感じられる「えんがわ赤池」(旧むつみ会館)。縁側のような気軽に立ち寄っておしゃべりできる場所。「まちの縁側」にしたいとの思いを込めてつけられた名前だ。
ここでは週3回「ぷらっとホームえんがわ赤池」が開かれている。地域の人々が集まり、自由に卓球や麻雀、日本舞踊などを楽しみ、おしゃべりと笑顔が絶えない。市内に6か所あるぷらっとホームのうち、赤池には8 年前に開設された。
ぷらっとホームの運営をはじめ、地域に密着した活動を20年以上続けているのが、NPO法人赤池サークル会だ。
代表の中澤明美さんと理事の小池貞治さんに、活動の始まりから現在までのお話と、これからの展望を聞いた。
始まりは地域の飲み会
赤池サークル会の始まりは1990年代に遡る。赤池の若い男性たちが仕事終わりに集って飲んだりしているうちに同好会ができ、地域の行事に参加するようになった。
初期の活動としては、赤池の歴史探訪がある。石碑や小さなお堂といった、地元の史跡に案内看板を建てたり、パンフレットを作ったりした(今もお塚様には当時の看板が残っている)。
現在は、赤池区が主催しているウォークラリーも、もともとは赤池の歴史を知ってもらうために赤池サークル会が始めたものだ。
2006年には法人格を取得し、NPO法人になった。活動を広げるためにも、団体の信用を高めたいと考えたからだ。赤池区の行事にも積極的に協力するなど、赤池区を中心に高齢者や子どもたちがふれあいをもって安心して暮らせる環境、地域コミュニティをつくるための活動はさらに広がっていった。
会の活動は、「ぷらっとホームえんがわ赤池」と並んで3月の「ひなまつり」、7月の「えんがわまつり」、12月の「もちつき大会」 といった恒例のイベントが中心だ。「準備は大変だけど、楽しみにしてくれる人たちがいるのでやめるわけにはいかない」と話す。
えんがわがつくる縁
赤池サークル会は3年前から始まった日進市主催の「ぐるぐるNISSHINまちミル博覧会」に毎回出展しており、今年は4つのプログラムを出展した。
このうち「大和撫子に変身 ~着物生活始めませんか?~」では、「えんがわ赤池」から日本文化が広がればと、ぷらっとホーム参加者の日本舞踊の先生に声をかけた。「自宅・実家・空家の課題 活かす・のこす・売却する トクする『ここだけの話』」では、不動産業を営むメンバーが、多くの方が気になる不動産問題をお茶をしながら気軽に学べるような企画を考案した。
会のメンバーには自営業を営む人も多い。地元で商売をしていくにはその地域に入って交流を持つことが大切だ。「何かの目的のために作った団体とは違い、赤池サークル会は地域のつながりからできた団体」と言う。
まちの縁側にしたいとの思いが込められた「えんがわ赤池」。「集まれる場所があることは安全なまちづくりにもつながります」と小池さんは話す。この場所でできた縁が地域のつながりを作り、さらには個人の得意な面を活かす場を作っているようだ。
今では設立当時のメンバーはほとんどいなくなり、世代交代しながら、今もなお地域とのつながりを大切に活動を続けている。
赤池を舞台に個人の夢をサポート
一般的に地域活動をする団体は、その区に申請し補助金を受けることが多いが、赤池サークル会は申請していない。
「『ぷらっとホームえんがわ赤池』の運営は市の委託なので運営費として補助金はいただいていますが、会の活動に赤池区から補助は受けていません。それは活動に独立性をもたせ、区外の人たちにも制約なく参加していただけるようにするためです。赤池の住民だけじゃなく、何かやりたい人がいれば、個人ではできないことをサークル会がサポートします。サークル会を通して赤池を舞台に夢を叶えてほしいと思います」 と小池さん。
中澤さんは赤池サークル会でやりたいことがあるとこう語る。「赤池区には飯田街道と拳母街道の追分(道が2つに分かれる所)があります。歴史的に意味のあるものなので、そこに史跡の案内看板を建てたいと思っています。その他にも赤池の歴史や民話を書籍に残したり、天白川の赤池大正橋に鯉のぼりを渡したいとも思っています。随時メンバー募集中です。一緒にこの夢を叶えてほしい」
赤池を舞台に多くの方の夢が舞い、舞台のそでには赤池サークル会の姿がある。「えんがわ赤池」を拠点に赤池の住民だけでなく、日進全体に縁が広がっていってほしいと思う。